FXスプレッドとは?計算方法やどのようにして決まるのか解説
FXスプレッドとは何でしょうか?本記事では、FXスプレッドの計算方法や、FXスプレッドがどのようにして決まるのかを解説します。
FXのスプレッドとは?
まず、海外旅行をしたことがある方は、外貨を両替したシーンを思い返してみてください。例えば、日本円を米ドルに交換する場合、1米ドル=140.41円、米ドルを円に交換する場合、1米ドル=138.41円と、同じ日時でも為替レートが異なることがあります。
1米ドル=110.41円で米4ドルに両替した後、瞬時に(為替レートが変わる前に)円に戻したとします。すると、「日本円→米ドル」のプロセスで110.41円を支払ったにもかかわらず、「米ドル→日本円」のプロセスで戻ってきたのは138.41円、つまり2円がどこかに消えてしまったことになるのです。
こちらの現象は、先に指摘したように、「JPY→USD」に適用されるレートと「USD→JPY」に適用されるレートとの差によるものです。こちらの差に関しましては、「スプレッド」と呼ばれており、外貨両替に対応する金融機関の手数料収入に該当します。
FXでは、通貨ペアを売るときに適用される「Bid(売値)」と通貨ペアを買うときに適用される「Ask(買値)」の差額がスプレッドとなります。
例えば、米ドル/円の「Bid」が143.755円、「Ask」が143.753円の場合、スプレッドは0.002円です。スプレッドは取引手数料ですので、スプレッドが小さいほどコストが安くなります。
FX取引が行われる外国為替市場では、取引量が多く流動性の高い通貨は価格が安定し、スプレッドが狭くなる傾向があります。逆に、取引量が少なく流動性の低い通貨は、価格が安定せず、スプレッドが拡大する傾向にあります。
スプレッドの計算方法
スプレッドを示す単位は主に2つあります。
1つ目は「銭」単位です。1円=100銭なので、1銭は0.01円に相当します。
もうひとつは「ピップス」という単位です。日本円を含まない通貨ペアのスプレッドは、「pips」(ピップス)で表されることが多いです。
1pipsは通貨ペアによって異なります。例えば、USD/JPYの場合、1pip=0.01円(1銭)、EUR/USDの場合、1pip=0.0001USDとなります。
スプレッドが1銭であれば、100通貨取引で1円、1万通貨取引で100円ということになります。
1銭というと少額に感じるかもしれませんが、FXでは1万通貨や10万通貨を売買することもあるので、普段の金銭感覚とは異なるということを頭に入れておいてください。
スプレッドはどのように決まる?
スプレッドはFX業者によって異なります。スプレッドは、外国為替市場のレートをもとに各FX会社が決定しています。
FX業者は、各通貨ペアのスプレッドをホームページで公開しており、投資家が安定的に取引できるよう、原則としてスプレッドを一定に保つよう心がけています。これにより、投資家は過度のスプレッド拡大の影響を受けることなく取引することができます。
こちらでいう「原則固定」とは、基本的には為替相場にかかわらず、公表されているスプレッド以下に抑えることを意味します。ただし、こちらの原則には例外があり、スプレッドが公表値より大きくなる場合があります。
例えば、外国為替市場が大きく変動しやすい相場急変時や、海外の休日など取引量が少ない時期が該当します。具体的には、以下のようなケースが挙げられます。
- 重要な経済指標が発表されたとき
- 市場の急変時(クーデターなどの政変、地震などの天災、その他の外部要因)。
- 市場の流動性が低下している時(週明け、週末、年末年始、クリスマスシーズンなど)
ただし、これらはあくまで例外であり、取引が可能なほとんどの期間において、スプレッドは公表値以下にとどまります。以下の「提示率」は、そのような場合に参考となる数値です。
提示率とは何?
提示率とは、「取引が可能な時間帯にスプレッドが公表値を下回っている時間の割合のこと」です。スプレッドが「原則固定」と公表されている場合は、一定期間(基本的には直近4週間)、提示率が95%以上を維持することが必要です。
FX業者によって提示率が異なるため、FX業者を選ぶ際には、スプレッドの狭さだけでなく、気配値の高さも参考にするとよいでしょう。
まとめ:FXスプレッドとは?計算方法やどのようにして決まるのか解説します
いかがでしたでしょうか?FXスプレッドとは何かや、FXスプレッドの計算方法や、FXスプレッドがどのようにして決まるのかについて、ご理解頂けたと思います。
FXでは、同じ通貨ペアの買値と売値の差のことをスプレッドと呼びます。
単位だけで見ましたら、非常に小さな差に見えますが、実際に複数の通貨ペアを取引すると、数千円、数万円という大きな差になることがあります。そのため、スプレッドが狭い通貨ペアやFX業者を選ぶことで、利益を得やすくなるのです。
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