グランビルの法則を最大限活かすために必要なポイントをまとめました。

2023年3月28日

「グランビルの法則とは何?」
「グランビルの法則を取引に使用したい。」
「グランビルの法則の売買サインのパターンには何がある?」

本記事では、グランビルの法則を最大限活かすために必要なポイントをまとめました。

グランビルの法則とは何?

グランビルの法則とは、アメリカのアナリスト「ジョセフ・E・グランビル」によって開発された理論です。一般的には、移動平均線の向きや乖離から相場の方向性を分析するのに使われます。

グランビルの法則には、次に挙げるパターンの売買サインがあります。

買いサイン

 条件
1移動平均線が下落した後、横ばい・上向きに転じた際に、価格が移動平均線を下から上に突き抜けたケース
2移動平均線が上向きの時に、一旦価格は下落して、移動平均線を下回るが、再び上昇して、移動平均線を下から上に突き抜けたケース
3移動平均線が上向きの時に、一旦価格は移動平均線の手前まで下落するが、移動平均線を下抜けることなく、再び価格が上昇するケース
4価格が、移動平均線の下に大きく乖離したケース

売りサイン

 条件
5移動平均線が上昇後、横ばい・下向きに転じた際に、価格が移動平均線を上から下に抜けたケース
6移動平均線が下向きの時に、一旦価格が大きく下落して、再び上昇し移動平均線を上抜けしたケース
7移動平均線が下向きの時に、一旦価格が上昇するが、移動平均線の手前で止まった、再び下落したケース
8価格が、移動平均線の上に大きく乖離したケース

グランビルの法則を最大限使いこなすために知っておきたいこと

グランビルの法則は、標準的な形でも十分に機能する理論です。しかし、その精度や信頼性をさらに高めたいと考える方もいらっしゃるでしょう。

その精度や信頼性を高めたい場合は、移動平均の期間や時間帯に応じた設定を最適化する必要があります。こちらでは、おすすめの設定と、取り入れるべき理論や分析方法を紹介します。

移動平均の期間

グランビルの法則は、株式市場の値動きをもとに発表されました。その発表時に設定された期間は200日でした。提唱者であるグランビルも200日移動平均線を常用していました。

そのため、多くのトレーダーは期間を「200日」に設定してグランビルの法則を利用しています。こちらの法則は、多くの人に知られれば知られるほど、その有効性が高まります。したがって、移動平均の期間は「200日」に設定する必要があります。

ただし、200日移動平均線は長期売買を前提に設定されています。短期売買の場合は、200日移動平均線に5日移動平均線と10日移動平均線を足してください。

時間足の設定

提唱者のジョセフ・E・グランビルは優れた株式投資家でありました。株式投資家は、短期売買よりも長期売買をする傾向があります。

そのため、グランビルの法則は、長期トレードに最適な「日足」をベースにしています。

日足は、イレギュラーな相場変動が少ないため、FX初心者でもグランビルの法則を応用しやすいです。また、少し精度は落ちますが、短い時間軸でも使用できます。推奨する時間軸は、1時間足または4時間足です。

1時間足や、それよりも短い時間足を使用しましたら、不規則な値動きが増え、グランビルの法則の適用が難しくなりますのでご注意ください。

新しい買いシグナルと乖離した売りシグナル

グランビルの法則は、セットで使うこともできます。特に、利益を最大化するためには、「新規買いシグナル」と「乖離売りシグナル」の組み合わせがおすすめです。まず、新規の買いシグナルを見つけ、上昇トレンドから利益を得ます。

チャートが移動平均線を下から上に突き抜けたときにエントリーします。上昇トレンドが強いと、チャートはまっすぐ上に伸びていきます。そうすると、移動平均線とチャートの間に乖離が生まれます。

乖離が大きくなりましたら、乖離の売りシグナルを見つけて、売りでエントリーします。ただし、この戦略は、判断力と徹底したリスク管理能力が必要です。

初心者の方には不向きです。試される場合は、必ず小ロットで行ってください。また、こちらの戦略の精度を上げるために、他のテクニカル分析も併用してください。

ダウ理論による売買予測について

ダウ理論は、トレンドの継続や終了を確認したいときに有効な理論です。次の「6つの原則」があります。

  1. 価格は経済指標や景気など、あらゆる事象を反映する。
  2. トレンド相場には「3つの期間」がある。それぞれの期間の長さは異なる。
  3. トレンドは、先行期、後行期、利食い期で形成される。
  4. ある商品の価格は、別の商品の価格と相関がある。
  5. トレンドが強いときは、出来高が増加する。
  6. トレンドは、明確な好転のシグナルが出るまで続く。

グランビルの法則は、売買の具体的なタイミングを示し、ダウ理論はトレンドの状態を確認するものです。そのため、両者を組み合わせることで、精度の高い取引が可能になります。

また、ダウ理論には、商品と商品価格には相関性があるという原則があります。価格を比較して売買する力を養うことで、利益を上げる可能性が高まります。