マルチタイムフレーム分析のコツや、メリットを徹底解説します。
本記事では、マルチタイムフレーム分析のコツや、メリットを徹底解説します。
マルチタイムフレーム分析の具体例とコツ
中期足では、トレードシナリオ(戦略)を作成する
まず、中期足に基づいて各通貨ペアを眺め、自分が納得できる相場状況の通貨ペアを選択します。
選択が済みましたら、中期時間足でトレンドに乗ったポジションの具体的な起点とトレード手法の展開を考えます。
中期足で、相場全体がまだレンジで推移している状態の場合、レンジの高値から下落して、レンジの下限にあるサポートラインで反発すれば、買いを検討します。
逆に、こちらでサポートラインを突破した場合は、ラインブレイクで売りを狙うこともできますが、リバウンドで入る方が得意な方もいらっしゃるでしょう。
トレードに明確な正解・不正解はありませんので、いろいろな戦略を考えても全く問題ありません。
次に、中期足で設定したシナリオに対して、長期足のメジャートレンドを利用できるかどうか見てみましょう。
長期足で相場の全体像を把握し、目線と方向性を確認することにします。
MFTにおける長期的な相場の状況
長期足では、主に相場環境の全体像を把握し、大きな方向性を確認し、目先の大きな障害がないかを確認します。
ここでいう長期とは、一時的に高値圏で押さえられて下落している状況であり、市場全体は上昇を続けるトレンド相場であることを意味します。
現在の価格は、過去に何度か上下に跳ね返されたサポートラインにあり、そこからの反発が全体の方向性も含めて期待されています。
このように、長期的に特に注意すべきは「目先の節目(抵抗帯)」です。「節目」とは、抵抗線、移動平均線など、相場展開が変化しそうなポイントのことです。
このような相場の節目では、上位足がどのような相場展開になるのでしょうか?あるいは、そのような節目に到達するまでは、どのような相場展開になるのでしょうか?
こちらのようなシナリオを立てることで、相場全体の方向性を見極めることができるようになります。そして、短期足を確認し、最終的なエントリータイミングを決定します。
短期足で最適なエントリータイミングを判断する
短期足で、細かいエントリータイミングを決定していきます。
中期足、長期足の状況からエントリーポイントを絞り込むところまで来ましたが、必ずしもそこで理想的な動きをするわけではありません。
レジスタンスゾーンが反発することは、100%確実ではなく、相場状況によってはそのまま突破してしまう可能性もあります。従って、より踏み込んだ判断をするために、エントリータイミングは短期足で判断します。
レジスタンスゾーン
リバウンドのエントリータイミングで重要なのは、「強い反転の勢いが抑えられ、狙った方向に勢いが出そうなポイント」を狙うことです。こちらのポイントを「レジスタンスゾーン」と呼びます。
多くの場合、エントリータイミングとして狙うべきポイントは、売りたい人(価格が下がってほしい人)と買いたい人(価格が上がってほしい人)の思惑が交錯するレジスタンスゾーンとなります。
したがって、ほとんどの場合、両者が揉み合い、どちらかが決着をつけて初めて、予想通り反発するか反転することになります。
したがって、「下落の勢いvs上昇の勢い」のポイントに到達するまで待ち、後からエントリーすることで、エントリーの成功率を高めることができるのです。
エントリータイミングの注意点
こちらの場合、サポートラインで何度か反発しており、下値は堅いものの、反発の勢いが抑えられているように見えます。
MTFの基本的な考え方
大きな時間足チャートは、市場の動向をより全体的に見ることができ、小さな時間足チャートでは不足しがちな技術的な正確さを補うことができます。
逆に言えば、小さな時間足チャートはズームアップされているため、より細かい動きを観察することができます。
そのため、5分足チャートだけを見ていましたら、そちらのチャートのトレンドと、1時間足チャートのトレンドの方向性が異なることがあります。
そして、1時間足チャートを見ている人の方が多いので、その方向にポジションを取る傾向があり、その結果、1時間足チャートで見たトレンド方向が、5分足チャートで見たトレンド方向よりも信頼性が高いと判断されるのだそうです。このような集団心理が、相場を読むための基本です。
MTF分析のメリット
MTF分析には、以下のようなメリットがあります。
短期チャートで、長期足による方向性や転換の判断ができる
短期足1本では判断できない強い転換をする可能性のある長期的なサポートやレジスタンスの取引に利用することができます。
短期チャートでも、長期的な動きを見ることで、将来の具体的な売買ポイント(戻り、押し、反転など)の到来を確認し、様子見の売買戦略を立てることができます。
もちろん、MTF分析に基づく戦略がすべてうまくいくわけではありません。
しかしながら、MTF分析によって勝率の向上が期待でき、短期足で売買シグナルが発生しても、長期足で別の売買シグナルが発生したら、ストップして反対方向にエントリーするという戦略が有効な場合があります。
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