MTF(マルチタイムフレーム)分析手法とは?使用する時のポイントを解説。
・MTF(マルチタイムフレーム)分析手法とは何かについて知りたい人
・MTF(マルチタイムフレーム)分析手法を使用する時のポイントが知りたい人
複数の時間軸でチャートを分析する「マルチタイムフレーム(MTF)分析」は、FXのテクニカル分析で重要な役割を果たす手法です。
MTF分析が重視されるのは、スキャルピング、デイトレード、スイングトレードといった取引手法の「違い」に関わらず、「損失リスク」を軽減する効果が期待できるためです。
また、簡単なルールに従うだけなので、FXの初心者でも簡単に習得でき、すぐに実践できるのも魅力です。
MTF(マルチタイムフレーム)分析手法
MTF分析のルールは、3つだけになります。
- 実際のトレードの時間軸には関係なしに、長期足から分析する。
- 短期足よりも長期足に注目する。
- 長期足の動きをチェックして、短期足を判断する。
FX初心者の方は、テクニカル分析と聞きましたら「複雑でハードルが高い」、「理解することができない」と思われるかもしれません。そんなときは、最初からいろいろな種類のテクニカル分析の方法を「あれもこれも」学ぼうとするのではなく、まずはMTF分析に着目してみましょう。
なぜなら、すべてのテクニカル分析には、MTF分析の要素が取り入れられているからです。
MTF分析の基本は、最初に日足チャート、時間足チャート、10分足チャートの順に見て、相場の方向性(相場が上がりそうか下がりそうか)を長期的な視点で把握した上でポジションを持つことです。
こちらの様に、大きな時間軸でチャートを見ることを「マクロ分析」と呼びます。まず、現状を「広く」分析する。長期足で状況を把握したら、今度は短期足でより具体的に探っていきます。より小さな視点でチャートを追うことを「ミクロ分析」と言います。
どういう理由で、長期足と短期足で分析するかと言いますと、FXでは長期足と短期足の方向が同じであることが、理想的なポジションであるからです。例えば、5分足チャートを見て「下がりそう」と思い、すぐに「売り(ショート)」のポジションを取ります。
「まず、日足チャートを観察し、「上値が何度も抑えられている」ことをチェックします。そして、次に5分足を見て、「下がりそう」と確認したら、ショートポジションを取る。」こちらが、MTF分析法に基づきましたFXの取引になります。
FX初心者の多くは、短い時間軸だけを見て状況を判断し、ポジションを持ちがちです。しかし、MTF分析法では、売買の基準が複数あるため、損をする可能性を低くすることができるのです。
マルチタイムフレーム分析(MTF)のポイント
- 上位足の流れに逆らわない。
- 時間軸が大きいほど方向性が強くなる。
日足>4時間足>1時間足>30分足>15分足
の順で勢いが強くなります。
例えば、日足と4時間足が上昇トレンドであれば、1時間足が下降トレンドであったとしましても、上位足のトレンドに抗しきれず、最終的に上昇トレンドに転じる可能性が高いです。
その他
短期売買の場合、MTFでは一般的に以下の時間枠が使用されます。
- 1分足でのトレードの場合:5分足~30分足
- 5分足でのトレードの場合:30分~2時間足
- 15分足でのトレードの場合:1時間~8時間足
MTF分析を1つのチャートに表示する
こちらでは、MTF分析の要素の1つである4時間足と1時間足の移動平均線を15分足のチャート図に表示する方法を紹介します。
最初に、15分足チャートに移動平均線を追加します。移動平均線は20期間平均を指定しているものとしまして、こちらの移動平均線の期間に、「1時間=15分×4倍」、つまり「20期間×4=80期間」を指定する事により、1時間足の移動平均線を描くことができるのです。
さらに、4時間=15分×16回、つまり20期間×16=320期間を指定することにより、4時間足の移動平均を描くことができます。
チャートを見ましたら、上位15分足の移動平均線が描かれており、相場の状況がよくわかるかと思います。
また、同じ方法で上位足のボリンジャーバンドやMACDを表示させることもできます。こちらの表示方法は、ローソク足が移動平均線やトレンドラインにタッチした際に利用できます。
ローソク足が移動平均線やトレンドラインに触れた時など、エントリーのタイミングを計るのに有効な方法です。
まとめ:MTF(マルチタイムフレーム)分析手法とは?使用する時のポイントを解説
いかがでしたでしょうか?マルチタイムフレーム分析とは、短期から長期まで複数の時間軸を総合的に分析し、トレード戦略を立てるチャート分析法です。
一つの時間軸だけで、相場を分析した場合、その時間軸の値動きしか把握できません。しかし、短期的には下降トレンドであっても、長い時間軸で見ると上昇トレンドが続いている場合もあります。
そのような場合、マルチタイムフレーム分析を行うことで、次の上昇トレンドの可能性を検討しやすくなります。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません